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2007年08月17日

情報取引をめぐる裁判例

現代型取引をめぐる裁判例(190)          升田 純

情報管理の場面においてコンピュータ安全管理に関心が集まりがちであるが、コンピュータ管理されていない多量の情報もあり、企業全体の情報管理につき管理体制を構築することが重要となっている。また、従来は、企業における情報管理は、役員・従業員の企業に対する忠誠心に依存していた部分が相当に大きかったということができるが、そのこと自体、情報管理の面からは極めて問題である点が指摘されている。裁判例として、債務不履行や不法行為に基づく損害賠償請求の事案のみならず、窃盗罪や背任罪を構成するとした刑事事件も紹介されている。

(判例時報1969号3頁)