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2006年06月13日

「表明保証条項をめぐる実務上の諸問題 ー東京地判平18.1.17を題材として」 金田繁弁護士

 買収監査(デューディリジェンス)における表明保証について、裁判所も、決して「悪意・重過失の場合には表明保証違反に基づく補償請求をなし得ない」とは判示しておらず、「・・・解する余地がある」という表現にとどめており、悪意や重過失の場合には責任追及ができないとまでは言っていない点を指摘している。
 さらに、契約書における「重要な」(material)「知る限り」(best knowledge)「最善の努力」(best efforts)などの文言につき、当事者間で解釈の齟齬が生じ得る点についても指摘されている。
実務上非常に重要となっている問題であり、裁判例の積み重ねも必要と言えよう。
(金融法務事情1772号36頁)