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2007年08月10日
題名の「黒文字」というのを見て、ハテ?何のことだろう?と思われた方も多いのではないでしょうか。
読んで字の如く、とはいかないんですよ。
飲食店に行った際に置いてある爪楊枝のことなんですね。
恥ずかしながら知りませんでした。

爪楊枝って何の木からできているか、もちろん知りません。
ここで登場、「クロモジ」です。
クロモジの木からできているので、爪楊枝のことも黒文字と呼ぶらしいです。
新たな発見ですね。
それを知ったのは先日連れて行ったいただいた「寿し芳」さんです。



「へー、黒文字っていうのかー」としきりに感心していると、出てきました、現物が。
通常は機械で作られているようなのですが、このお店では手作りの物を使用されているそうです。
手作りといっても、まさか原木が出てくるとは思わなかったので、本当にビックリ。
めったにない作りかけのものまで見せていただきました。

さて、どうして作りかけの物がこのお店にあるか、疑問に思いませんか?
どうやらお店で手作りしたものを出されているわけではないようです。
詳しくお話を聞いてみると、日本で黒文字を手作りされている方は一人なんです。
その方には全国から注文が殺到するらしいのですが、お体の調子があまり芳しくないということなのです。
後を継ぐ方もいらっしゃらないようで、手作りの火が消えそうなのだとか。
そこで、お店の方が習いに行っておられるとのことです。
ただでさえ元々細い枝を更に細く、まっすぐに削っていくのに熟練の技が必要なようです。
道具の小刀も見せていただけたのですが、やはり一目見て使い込まれていることが分かりますよね。
機械で作った物よりも細く、繊細さが一目瞭然です。
伝統の大事さと素晴らしさ、維持していくことの大変さ、身をもって(?)体験しました。
一回り大きな人間になれました(はずです)。
投稿者 kondolaw : 2007年08月10日 12:17
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