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2011年12月09日

江藤監督と伊藤隼太選手

 昨日、江藤省三氏(昭和41年ドラフト3位で巨人に入団し、その後選手やコーチとして活躍。現在、慶應義塾大学体育会硬式野球部監督)の講演に行ってきました。
 江藤監督は柔和なお人柄でしたが、「質とか言っている場合じゃあない。量で補うしかない」「2時間バットを振り続ければ、今まで味わったことのない達成感が感じられる」「enjoy baseballというキャッチフレーズがあるが、トップアスリートは、そのためにどれだけ練習しているのか」「さぼる、ふてくされるなどのことは、絶対に許さない」などのお話に、指導者としての厳しさと体育会の古き良き伝統を感じることができました。

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 江藤監督にお願いしたところ、「教えるは、学ぶの半ばたり」という色紙をいただくことができました。ラテン語で、"Docendo discimus."という格言もありますが、まさに至言です。「今の人は、言ったことは100%やってくれる。ただ、それから、先、アレンジすることが難しいようだ」 ただ、「自分で考えつかないようなアイデアを出してくることもある」のだそうです。
 「毎年、同じことを言っていないとダメ」「私がコツン、コツンとやり、ネジを締めていかないとだめ」という指導者としての苦労にも、共感する部分がありました。

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 そして、江藤監督のご講演の後、阪神タイガース2011年度ドラフト1位指名の伊藤隼太(いとう はやた)選手もご紹介いただきました。とても凛々しく、男前です。

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 早速、男前2人の写真を撮影させていただきました(笑)。伊藤選手は、178cm、84kgの体格ですが、167cm、74kgの私の方がやはり締まりがなく、膨張して見えます(残念)。伊藤選手から、写真撮影後、「座ったままで、大変失礼致しました」と声を掛けられ、礼儀正しさも1級品であると感じました。

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 伊藤選手は、大学4年の秋のリーグ戦の頃には、将来を見越して、プロで通用する練習をしていこうということで、江藤監督と相談しながら色々なことにも挑戦してきたと言います。そして、そのような地道な練習だけでなく、チームをまとめていく主将として、練習環境の整備、先輩後輩という上下関係、チームの意思統一など様々な苦労があったようですが、将来きっとその苦労、経験は生きるのだろうと思います。

 伊藤選手は、食事の手を休め、色紙とボールに丁寧なサインをしてくれました。一球入魂という言葉がありますが、色紙の1枚1枚に気持ちを乗せていっているように見えました。ただ、大勢の人からサインを頼まれていましたので、腱鞘炎にならないだろうかなあと少し心配になりましたが、、、

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 今回の江藤監督のご講演も、伊藤選手のお話もとても興味深く、1つのことに、地道にコツコツと努力していくことの大切さを改めて教えてくれたような気がしました。久々のとても清々しい感動がありました。

 伊藤選手は、関西という慣れない土地で生活を始めることになりますし、取り巻きや関西マスコミの対応などに苦慮することも多々あるかと思いますが、自ら信ずる道をひたすら前向きに突き進んで行って欲しいと思います。これからは、阪神タイガースあるいは関西の宝となりますので、周りの人たちは絶対に若い芽を摘むことがないよう、温かく庇護して行って欲しいものです。

 とても楽しく、和気藹々とした会合で、大学野球やプロ野球の話で盛り上がり、久しぶりに心の底から笑った気がしました。このような機会を作って頂いた関係者の方々に心より感謝申し上げます。

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