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2012年01月31日

冬の高知出張

 高知市内にて月曜の早朝7時からの断行仮処分の予定が入ったため、前日の日曜日より高知入りし、地元の方に観光地を1日案内していただきました。

 まずは、日本でも有数の鍾乳洞である龍河洞(りゅうがどう)に行ってきました。最初は、冬場で鍾乳洞は寒いのかなと思ったのですが、井戸と同じように、冬は逆に暖かく、30分ほど歩いているうちに汗が滲んでくるぐらいでした。腰を曲げてかがんで通らないといけない狭い場所や「しんどい坂」と呼ばれる本当にしんどい急な坂があったため、かなりの足腰の運動になりました。冬でも、鍾乳洞は暖かいです!

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 次に、珍鳥センターにて、尾長鶏(長尾鶏)を見ることができました。「本件長尾鶏が思想または感情を表現した美しいものであるとは考えられるものの、このことから更に本件長尾鶏が著作権法2条1項1号に定める思想等を創作的に表現した美術の範囲に属するものとみるのはいささか無理であると思われる」と判示した裁判例(昭和59年10月29日高知地裁)は著作権法の世界では有名なのですが、私は講義や講演でこの長尾鶏事件をよく取扱うため、特別天然記念物の実物を見ることができ、とても感激致しました。
 ずっと止め箱と呼ばれる狭い場所に綴じ込まれている鶏は、少し可哀想にも思えましたが、尾長鶏のいる部屋は冬でも暖かかったです!

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 その次は、観光名所として有名な桂浜に行って、龍馬像を見てきました。龍馬像は、想像していたよりもかなり大きく(過去にも行ったことがあるのですが、すっかり忘れていました)、東の方向(江戸や海外)を見据えているようでした。冬場の砂浜は寒々としているイメージなのですが、とても天気がよかったため暖かく、とても気持ちよく感じました。前日はすごく寒かったようですが、南国高知は冬でも暖かい!そう思い込んでしまうような快晴の1日でした。

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 まだ少し時間がありましたので、水族館にも立寄ることに致しました。桂浜の水族館はあまり大きくないのですが、魚や海亀を見ているうちに、童心に返ったような気分になりました。昔、ここに「さくら」というクジラがいたため、ひょっとしたら再会できるのではと淡い期待を抱いていたのですが、かなり前に亡くなっていたようでした。でも、中央プールにはイルカが3頭いて、お腹を見せて「遊んで、遊んで」とせがんでいるようであり、とても人懐こく、可愛いい愛嬌を振り巻いていました。
 南国高知のイルカも温かい!

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 最後は、宿泊先ホテルの目の前の播磨屋橋(はりまや橋)を渡ってきました??日本三大がっかり名所とも呼ばれている橋です。

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 地元の方の説明によると、この小さな橋は平成10年に架けられたにせ物で、幼少の頃からあった本物の播磨屋橋は、現在、自動車や路面電車が走っている車道部分になるのだそうです。

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 向こう側に赤く見える欄干と手前に赤く見える欄干の間が播磨屋橋ということになりますと、歩行者が播磨屋橋を歩いて渡ることができないということになります!!「私、播磨屋橋を歩いて渡ってきたよ」という話は嘘になるということでしょうか?
 まあ、いずれにしましても、播磨屋橋を訪れた人が、がっかりするのを少しでも緩和するため、新しい小さな播磨屋橋を併設したということでしょうか。そこにも、温かい心情が少し感じられました。

 翌日、保全執行も首尾よく終了致しました。
 地元の皆様、今回も何から何まで本当にお世話になりました。いごっそうの温かいおもてなしの心に、いつもながら感謝、感激しております。
 南国高知は、本当に暖かい、温かいです!!

2012年01月30日

「一力亭」でのお祝いの会

 今年も、京都・祇園「一力亭」にお邪魔させていただきました。大石内蔵助が豪遊したという逸話や仮名手本忠臣蔵七段目などで全国的に知られている最も由緒あるお茶屋さんです。

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 一力の花見小路角に立つ建物の赤い外壁は有名ですが、建物の内部も赤い壁で仕切られています。この壁に少しでも触れると着物に色が付いてしまいますので注意が必要ですが、建物自体が重要文化財ですので、そろりそろりと歩くことになります。

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 今回も、お祝いの席ということで、二世藤舎名生先生による「双龍」という新曲を披露していただきました。この曲は、天の龍と水の龍との戦いをイメージして作られ、二龍の間に少年が香をたき、争いを止めに入る風景を〆太鼓・笛二管にて表現したそうです。突然空間を劈くような高い笛の音は暴れ回る龍の躍動感を感じさせ、勢いのよい太鼓の音は龍を諫める少年の心意気のように感じられました。
 演奏後、芸子さんに楽譜を見せていただきましたが、フェルマーターやクレッシェンドなどの音楽記号があり、数字あり、英語あり、カタカナあり、漢字ひらがなの文章による説明ありといった和洋折衷で、とても興味深いものでした。

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 宴会では、今年も、たくさんの舞妓さん、芸子さんがいらっしゃいました。写真はその一部の方々ですが、着物姿は端正で美しく、たくさんの方々が一同に会した姿は、艶やかで、壮観な印象さえ受けました。また、これまでも何度か祇園小唄の舞を見せていただきましたが、だんだんと四季の表現もわかるようになり、特に夏の鴨川での水遊びの舞は、まるで光景が目に浮かぶようであり、思わず幽玄の世界に惹き込まれて行きました。

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 また、芸子さん、舞妓さんとの会話も楽しく、中には耳鼻咽喉科フェチの方がいらっしゃったり、ヒートテックを愛用している方がいらっしゃったり(着物の下にヒートテック?)と、話題も豊富で、ついついお酒も進みます。

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 私は、日頃あまり日本酒は飲まないのですが、こんな風にお酌をしていただけると何杯でも飲めてしまいます。美味しい料理に美味しいお酒、そして、綺麗な着物姿に、邦楽に、舞にと、日本文化の素晴らしさを改めて感じたような気がしました。


2012年01月11日

初詣(伊勢神宮)

 母を連れて、家族で伊勢神宮の初詣に行ってきました。伊勢神宮は「お伊勢さん」と呼ばれ親しまれて、日本人の心のふるさとになっていますが、正式には、五十鈴川上にご鎮座の皇大神宮(内宮)と、山田の原にご鎮座の豊受大神宮(外宮)及び別宮など125社神社の総称のことを言います。

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 内宮では、皇室の御祖神である天照大御神がお祀りされています。高校時代、日本史を勉強して、歴代天皇の名前を「神武、綏靖、安寧、懿徳、孝昭、孝安、孝霊、孝元、開化、崇神、垂仁、景行、成務、仲哀、応神、仁徳、、、、」とずっと諳んじることができたのですが、残念ながら、今では30代ぐらいで曖昧になってしまいます(ただ、円周率だけは、今でも50桁を暗記しております!)。

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 さて、五十鈴川の清流にかかる宇治橋を渡ると参道は深い森につつまれ、静かで神々しい空気を感じることができます。この宇治橋は、日常の世界から神聖な世界へのかけ橋と言われています。

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 まずは、手水舎(神社に参拝する時に、手を洗い、口をすすぎ、禊をして心身を清める場所)と五十鈴川岸の御手洗場で、手と口のお清めを行います。冷たい清流に手を差し入れているうちに、昔の人も、ここで長い旅での汚れを落とすため、水浴びしたのだろうなあと、ふとその光景が目に浮かぶような気がしました。

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 お守りは帰り道で買うことにし、内宮神楽殿、風日祈宮御橋(五十鈴川御橋)、忌火屋殿(神さまにお供えする神饌が調理される場所)の横を通って、正宮に入りました。

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 高齢の母にとって、最後の階段を登っていくのが大変でしたが、手を引きながら、何とか正宮までたどり着くことができました。正宮の一番奥にあるご正殿に、天照坐皇大御神がお鎮まりになっています。
 さて、初詣にてお願い事をすることにしました。まずは、自らの健康と仕事が順調に進むことを祈念しつつ、家族の健康とご多幸をお祈りし、事務所スタッフや仕事関係先の念願成就、さらには甥っ子や司法修習生、大学院や法科大学院の教え子などの就職ないし受験の成功をお祈りしているうちに、被災した友人のことも気になり出し、「私と関わりのあるすべての人達の幸せを」とお祈りすることになり、さらには、自分の周りの人達の幸せだけをお祈りすることは、あまりに自己中心的で狭量な気がしてきたため、最後には、もっと博い普遍的なお祈りもすることになりました。

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 さて、帰りの特急の時間まで少し時間がありましたので、おはらい町、おかげ横町まで足を伸ばしました。ここは、まるで「大人のディズニーランド」のようなところで、お昼ご飯を食べずに、ここで色々と買い食いするのがとても楽しい雰囲気の町です。

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 おかげ横町では、ちょうどお正月らしい獅子舞も見ることができました。何だかとても縁起がよい感じでした。その後、赤福餅を買って、帰阪しました。

 どうか今年もよい1年でありますように、、、