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2011年05月30日

ソフトウェア管理セミナー

 先週の金曜日、大阪市内にて、ソフトウェア管理セミナーを行ってきました。
 参加者は、企業や病院あるいは学校関係の方など様々でしたが、1クラスぐらいのちょうどよい人数で、みなさんの表情や様子もしっかり確認することができ、とても話がしやすく感じました。また、熱心にメモを取られている方や質問をされる方もいらっしゃり、現場での関心の高さも伺い知ることができました。

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 その著作権に関する講演の中で、2つの著作物の類似性が問題となった下記事案をご紹介しようと思ったのですが、その台詞ないし歌詞が正確に思い出せず、残念な思いをしました。裁判では、依拠性が認められず、著作権侵害なしという判断になりましたが、それほど似ているということでしょうか(笑)。

             記

「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」 (松本零士著、漫画「銀河鉄道999」(小学館刊)の第21巻)

「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」(槇原敬之の楽曲「約束の場所」サビの部分)

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 講演のレジュメは、文字ばかりにならないよう、できるだけビジュアル的に把握できるよう図や表を多用するようにしているのですが、実は、この準備に大変な時間がかかり、いつもパワーポイントの「図形」や「クリップアート」の少なさに困っています。

 この週末も、6月に行う3時間講演の準備でレジュメを作っていたのですが、気がつくと、土、日の2日間で、約26時間かかっていました。まだ推敲の時間も必要ですので、トータルで言うと、制作時間は4〜50時間はかかることになると思います。
 
 ただ、「晴耕雨読」ではありませんが、雨の日、家に籠もってコツコツと職人のように作品を仕上げていくのも、なかなか乙なものです。

2011年05月03日

国立故宮博物院(台湾)

 台湾(台北)に行ってきました。参加者がそれぞれ、東京(成田)、名古屋(セントレア)、大阪(関空)から出発し、台湾桃園国際空港にて現地集合というプランだったのですが、日本の携帯電話がそのまま使えるという安心感もあり、国内出張と変わらない感じでした。

 ただ、台湾入国の際、遠目で見ていると少し込んでいるゲートがあったので、金属探知機なのか、体温測定機なのか、はたまたX線携行品検査なのかと気になっていたのですが、なんと「放射能測定ゲート」でした。
 日本からの入国者は、放射能被爆していないか検査するため、そのゲートを通らないといけないというのです。

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 被爆していたら除染するというのか、あるいは入国させずUターン帰国させるというのか、その被爆者の取扱いは不明でしたが、差別的と言わないまでも過剰反応であり、あまり気分のよいものではありませんでした。思いもよらぬ形で、日本の東日本大震災の影響がここまで及んでいました。

 その台湾桃園国際空港から市内へは、タクシーで30分足らずでした。台北国際(松山)空港の方が近くていいのになあと思っていたのですが、このアクセスであれば、全く問題なしです。日本の成田や関空とは大違いです。

 台北市内に入ると、まず原付バイクの多さにびっくりしました。特に、二人乗りが多く、若い男女がお揃いのヘルメットを被っている姿も数多く見かけられました。

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 ただ、信号待ちでは、ずらっと十台以上縦に並び、無茶な割り込みなどもせず、また、駐車する際には、歩道に整然と並べるなど交通ルールなどをちゃんと守っているようであり、このあたりは、中国本土や香港とは随分と違うなあと感心いたしました。

 台湾では、マッサージ店が多いことでも有名です。最近ずっと肩凝りに悩まされていたのですが、連日台湾マッサージに通いましたところ、ようやく肩凝りが解消されました。それぞれの店や施術者によって、その手法も全く異なるのですが、日参したおかげでその効果がありました。

 そして、観光の目玉、国立故宮博物院まで足を運びました。数年前に改装を行ったようであり、とても広くて綺麗な建物でした。

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 宋代や明朝、清朝時代の青磁器や書画などが数多く展示されており、じっくりと見たり、オーディオ・ガイドをちゃんと聞いていたら、1日かかってもすべてを観られないぐらいの種類と展示数でした。

 特に細かな彫刻技術には、目を見張るものがありました。西洋の彫刻が力強さだとすれば、東洋の彫刻は、その精緻さに真骨頂があるのかも知れません。どうやってこのような細かな彫刻を施していくのだろうと興味津々で見入っているうちに、なぜか、ミケランジェロの「美の完成にとっては、どんな些細なことも重要である」という言葉をふと思い出しました。

 その展示内容も、どうやら日本の正倉院展のように順次変えているようであり、我々が見たものもその一部のようでした。他には存在しない膨大な世界に誇るべき東洋の文化遺産と言えます。

 「洋の東西を問わず」という言葉がありますが、2月にイタリアに行っていたこともあり、東洋と西洋の文化の違いを強く感じるとともに、共通点も感じるという不思議な体験をしました。

 台北市内には、「加油、日本!」「がんばれ、日本!」という看板を掲げているお店が目につきました。台湾には、親日派が多く、日本語が通じるお店も数多くありました。また、片言の英語をしゃべるよりも、そのまま躊躇なく日本語で話をした方がこちらの気持ちや意図がダイレクトに伝わるからか、かえって通じ合えるような雰囲気を感じました。どこか心の奥底に、共通の価値観や文化、友情、心情が存在するのかも知れません。

 今回の日本への義援金の額も、その国の経済規模との比較で考えると、諸外国の中で突出している金額でした。この友好国に対して、これから日本がどのような恩返しをしていくべきなのか、将来ちゃんと考えなければならないと感じました。