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2011年11月07日

家島群島の海上釣堀

 昨日の日曜日、ある方(W先生)にご招待いただき、姫路港から高速艇で約30分の距離にある家島群島(瀬戸内)にある海上釣堀 「水宝」に行ってきました。
 午前4時起きで真っ暗な中、自宅から中国道→山陽道と車を走らせて行きましたが、船が出港する午前6時半頃には、あたりもすっかり明るくなっていました。明るくなって、あたりを見渡すと、皆さんがびしっと釣りウェアを着こなしており、ゴルフウェアみたいな私は、なんだか場違いな感じがしました。

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 そして、往路の高速艇の船内でも、釣り人の皆さんが少しの仮眠をとるべく誰も口を開かない沈んだ様子で、何だか船で護送(連行)されていくような妙な違和感を感じましたが、着いた場所は、家島群島の風光明媚な波が穏やかな入江で、気分が急に明るくなりました。

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 私は釣りについては全くのど素人でしたが、「水宝」のスタッフや同行していただいた方々がとても親切に教えて下さったため、釣り針に練り餌を付けて、全く問題なく準備完了致しました。午前8時のホーンの合図とともに、釣り人達が一斉に釣り糸を垂れ始めました。

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 あらかじめ「最初の30分が勝負ですよ」と聞いていましたので、ひとときも浮子から目を離さないようにしていました。しばらくすると、浮子がグイと水中に引き込まれていきます、そこですぐに竿を挙げましたが、うまくいきませんでした。どうやら「合わせ」というタイミングがうまく掴めていないようでした。その失敗から、魚との駆け引き、間合いの取り方を工夫しなければならないと思うようになりました。魚たちも、餌(朝食?)は食べたいが、釣られまいと必死なわけです。

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 いけすを覗き込むと、アジやカワハギ、シマアジなども優雅に泳いでいました。何匹かいた白猫ちゃんも、獲物が捕れるかどうか興味津々なようでした。大きな鷺やカラスの大群などもいて、動物好きの私は、周りの様子を見渡しているだけでも大自然の中での楽しい経験でした。
 開始してから10分ぐらいしてからでしょうか、2度目の「当たり」があったので、ようやくイチ、ニイ、サンのリズムで竿を挙げてみたところ、大きな真鯛が掛かっており、四苦八苦した後、ようやく1匹釣り上げることができました。せっかちな私は、どうやらタイミングが早過ぎるようでしたが、開始から30分で3匹の真鯛を釣り上げることができました。
 その後は、なぜか、すっかり釣れなくなってしまいました。不思議なものです。お腹が減っていた魚たちは既に釣り上げられたり、あるいは、うまく餌(朝食)をせしめたのでしょうか?そこからが、腕の見せ所、勝負処のようです。同行者の方に、プチトマト、生きた海老やイワシなどの餌をいただき、色々と試してみることにしました。魚たちも練り餌に飽きて、デザートタイムなのかも知れません(笑)。「水宝」の社長さんからも、手取り足取り、棚合わせから餌の付け方まで教えていただきました。社長さん曰く「餌のちょっとした付け方の差で、随分と変わるのですよ」なるほど、プロの世界というのは、どの世界も、やはり最後のちょっとした差が大きな差となるものだと合点致しました。

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 さて、釣果はと言いますと、その後、再び「当たり」が多くなり、信じられないことに、兄と2人で、真鯛10匹、メジロ(関西では、ツバス→ハマチ→メジロ→ブリと名前が変わっていく出世魚です)2匹の大漁でした。特に、青物であるメジロは、生きたアジを餌に使う釣り方で、動き回るメジロとの対決はとてもエキサイティングでした。
 魚と4時間ほど格闘した後、「さて、こんなに釣って、この魚をどうしよう?」と思案を巡らせることになりました。もちろん、血抜きと鱗取り、内臓取りはしてもらえるのですが、とても食べきれる量ではありません!とりあえず、持参したクーラーボックスと追加で発砲スチロール容器を買って持ち帰ることにしました。

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 その後、母親宅で、1匹はなんとか自力で捌き、母親と兄夫婦の4人でお刺身として頂きました。ただ、鯛一匹を捌くのがこんなに大変だとは思いませんでした。背骨も鉛筆ぐらいの太さがあり、ようやく3枚におろせたと一安心していましたところ、兄から「まだ、中骨があるみたいやで」と言われた瞬間、気が遠くなりました。普段何気なく食べている刺身を出してもらうのに、板前さんがこんなに苦労していたのかとあらためて感じ、また尊敬の念まで持つようになりました。
 残りの真鯛9匹とメジロ2匹は、豊中のご近所さんにお配りしたり、梅田の居酒屋で刺身用や三枚に捌いてもらい、母親がお世話になっている方々にお裾分けしたりして、何とか魚の命を無駄にすることはなく、ほっと一安心致しました。
 今日は、腕と太股が筋肉痛となっておりますが、W先生そして同行者の皆様、何から何までお世話になり、本当に有り難うございました。とても楽しく、有意義な経験となりました。この場をお借りまして感謝申し上げます。