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2011年07月25日

情報漏洩に関する講演

いつも法科大学院の教壇に立っているのですが、それ以外にも、年に十数回、様々な場所で講演も行っています。先日も、約500名ほどの監査役の皆様を前に、「企業における情報漏洩リスクと実務対応」という講演を行ってきました。

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 我々法律家のパワーポイントの講演資料は、えてして判例や学説の説明など文字ばかりになってしまう傾向があるのですが、それをどれだけビジュアル的に表現できるのか、いつも資料作成において頭を悩ませているところです。

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 下の図は、RSA社の暗号の管理方法は、実際にオンラインを遮断し、何重もの鍵を掛けた金庫内に保管されていることを概念的に示しているものです。

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 また、講演資料に書いてあることを読み上げるだけでは面白くありませんし、講演者独自の解釈や考え方が示されないと、講演内容が平板なものになってしまい、どこか迫力に欠けたものになってしまいます。

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 今回は、特にソニーの情報漏洩事件に関して、刻一刻と新しい報道がなされるため、ニュースをフォローするだけでも大変でしたし、そのハッキングによる被害の重大性の把握やその解釈にも、ひと工夫要するところでした。

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 講演を行う場合には、実際の講演時間の10〜20倍もの時間をかけて周到な準備をして本番に臨んでいるのですが、当日の会場の雰囲気やいわゆる「噺の枕」のような導入部分での最近の話題でよいリズムに乗っていけるか、さらには「煮詰まった状態」になった時にさらっと気分転換のための雑談(経験談)を入れることができるかなど、臨機応変に対応していかなければならない部分が重要であり、とても難しいものです。
 でも、旬の素材を選りすぐって料理していく料理人のような楽しさもあり、また、「演じている」ような心地よさも感じますので、とてもやり甲斐を感じる仕事です。

 もし、私の講演に来られた方の中で、このブログの読者の方がいらっしゃいましたら、ひと声お掛けいただければ幸いです。