ローマ出張(その3)
○月○日 ローマ
フォロ・ロマーナに行ってきました。ここは古代ローマの政治が行われていた場所ですが、約2千年前の議会建物などの柱が残っていることが驚嘆に値します。ちょうど塩野七生の「ローマ人の物語」(長編)を読んでいる最中であり、色々な想像力を掻き立てられる場所でした。一本の柱から、まるでCGのように頭の中で建物が再現されていくようであり、ハンニバルと戦った稀代の戦術家スキピオや、カエサル(シーザー)などの声や演説が聞こえてくるようでもありました。
おそらく裁判所もここにあったのではないかと思いますが、後日研究してみたいと思います。

その後、映画「ローマの休日」で有名になったサンタ・マリア・イン・コスメディン教会(Santa Maria in Cosmedin)に行ってきました。この「真実の口」の複製がローマ三越にもあるらしいのですが、やはり本物を見なければとタクシーを飛ばして行ってきました。世界中でこれほど有名な下水溝のマンホールの蓋はないでしょう。恥ずかしながら、私も「真実の口」にそっと手を入れてきました。もちろん、右手が食いちぎられることはなく、ちゃんと残っていることは言うまでもありません。法律家として、あるいは人として、一生、手がちぎれないように、偽りの心を持つことなく、真実を大切にしていきたいと感じました。
