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2008年04月10日

 ■ ノーカントリー

久しぶりに映画のレポートです。
アカデミー賞で4部門受賞した事で話題になった、コーエン兄弟の「ノーカントリー」。


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パンフレットは必ず買う派です


ネタバレを避けながら、どんな内容かざっくりご説明させて頂きますと、

 ・ある男が、偶然麻薬取引のお金をネコババ
 ・その男を追う殺し屋
 ・事件を追うベテラン刑事

の、いわゆる追跡劇が主軸です。
注目はやっぱり「その男を追う殺し屋」役の、スペイン人俳優ハビエル・バルデム


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この人!

アカデミー賞の授賞式の映像をニュースか何かでちらっと見た時は、それはそれはカッコイイ、ステキな俳優さんだったのですけども、この映画で見ると…ちょっと…。髪型もちょっと…。
けれども、この人の演技が!登場シーンから10分足らずで、度肝を抜かれます。
役どころのキャッチフレーズが、「異様なほど几帳面な殺し屋」でして、その通り、彼が淡々と表情なく人を殺してゆく様は、異常なのに驚くほどリアルで、どんどん映画に引き込まれていきます。


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関係ありませんがこの日の晩ごはん1


しかも、この映画、思っていたよりもものすごく奥が深いのです。
冒頭は「事件を追うベテラン刑事」役のトミー・リー・ジョーンズのナレーションから始まるのですが、その内容が、なんというか、もう人事じゃないといいますか、余所の国の出来事じゃないのです。
近頃の日本社会が抱える問題にもかなりの割合で通じるものがあって、考えさせられるばかりです。


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続・この日のごはん2

そして、この映画は犯罪物にありがちな、単純な正義と悪の闘いに留まることなく、最後まで一貫して、第三者的な視点で淡々と、なんと説明して良いかわからない絶望感のようなものを漂わせたまま、進んでいきます。


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続・この日の晩ごはん3


展開が予想出来ないようなハラハラドキドキ感はありませんが、目が離せない。
そして、まさかのエンディング。
最後まで良くできた映画です。

見終わった後、楽しくなるような映画では全然ありませんが、これは見ておくべき映画のような気がします。
映画好きの方は「なるほど、コーエン兄弟だからね」と思うみたいです。
私的には、シャーリーズ・セロンの「モンスター」、アンソニー・ホプキンスの「羊たちの沈黙」、ヒラリー・スワンクの「ボーイズ・ドント・クライ」と同ジャンルに位置づけました。


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続・この日の晩ごはん4

それにしても、こんなにも話題性も、観たぞ感もある映画なのに、大阪で上映している映画館は多くありません。
なぜでしょう?まったくわかりません。
もし気になっている方、公開終了前に是非劇場へ!


ちなみに、この日の晩ご飯情報はコチラ。
一度で二度美味しい、ペアセットがオススメです。
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投稿者 kondolaw : 2008年04月10日 09:00

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