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2016年02月16日

隠岐への旅

 顧問先のご紹介で、山陰地方の日本海に浮かぶ隠岐島に行ってきました。歴史的には後鳥羽上皇や後醍醐天皇などの遠流の島と知られており、関西から遠い島というイメージがあったのですが、実際には伊丹空港から隠岐空港まで飛行機で1時間足らずでひとっ飛びですので、随分と近いなあという印象でした。

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 残念ながらあいにくの曇天でしたが、到着早々、大型フェリーの船着き場となっている宿泊先ホテルの目の前の「おき西郷港」にて、いきなりサビキ釣りを始めることになりました。

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 強風で飛行機が飛ばない場合には、フェリーを利用して本州と行き来するそうですが、バス、電車なども乗り継ぐことになるため、大阪まで6時間ぐらいかかるそうです。強風で多少揺れましたが、飛行機が飛んで、何よりでした。

 また、久し振りに見るフェリーの巨大さと汽笛の大きさにも驚かされます。このような大型フェリーが着岸するため、岸壁に接する海も随分と深くなっていました。そのため、釣り糸の先に付けたサビキの籠が海底までなかなか達しませんでした。

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 釣り糸を垂れること数分、すぐに型のよいアジが2匹釣れました。その後、潮目が変わったのかしばらく釣れませんでしたが、再び釣果が出だして、短時間で最終的には3竿で十数匹のアジを釣り上げることができました。アジは夏の魚として有名ですが、こんな真冬の昼間でも、フェリー乗り場あたりで簡単に釣れるとは、やはり海が綺麗で、餌も豊富なのだろうなあと感心しました。

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 晩ご飯は、地元の漁師さんに採っていただいた松葉ガニ(ズワイガニ)をいただくことになっていました。
 知り合いの方のご実家にお邪魔しますと、机の上には6匹のカニがドカンと鎮座しており、まず、その外観上の大きさにびっくりさせられます。大阪ではなかなか見ることができないようなサイズです。しかも、1人で1匹食するのだそうです。

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 このカニは、地曳網とかで採るのではなく、1メートル以上の大きな籠に、餌のサバを丸ごと入れておいて数百メールの海底に沈め、その籠を巻き上げて捕獲するのだそうで、そのために体を傷付けることなく綺麗な姿で水揚げすることができるのだそうです。
 お猪口や350mmの炭酸水のボトルと並べて見ると、その大きさがおわかりいただけるのではないかと思います。とにかく、一回り大きくなるだけで、身の量、重さが随分と増えるのだそうで、かなり食べ応えがありました。

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 日本のよき伝統そのものという温かいご家庭にて、「まあ、食えやあ」「まあ、飲めやあ」という雰囲気のもと、カニ、お猪口(日本酒)、カニ、お猪口(日本酒)、そのうち面倒くさくなって(笑)コップ酒になって、最後には、甲羅酒と続き、圧倒なお酒とカニの分量でお腹がいっぱいとなり、真っ直ぐに歩けない状態となりました(笑)。

 お陰様で、これまで食べてきたカニ料理の中で、最も印象に残るご馳走となりました。まず市場に出回らない大きさのカニを捕獲・準備していただき、しかも普通の家庭では決して茹でることもできないようなサイズのカニを美味しく茹で上げていただいた地元の漁師さん、お酒や美味しい白バイ貝ご飯を作っていただいた奥様始め、大変多くの方々にお世話になりました。大自然の海の幸を心底楽しみ、堪能することができました。この場をお借りしまして、心より感謝申し上げます。

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 次の日には、約800年の歴史を持つという「牛突き」の牛も見せていただくことができました。飼い慣らされた牛は、大人しくて可愛いというイメージがあったのですが、圧倒されるような存在感と迫力がありました。

 今まで「島」と言えば、「こじんまりとした」というイメージがあったのですが、海や大自然の恵みに触れ、そのスケールの大きさと崇高さをあらためて認識することができ、とても勉強になりました。