大学・大学院 関西大学 
学部・研究科 総合情報学部 
授業形態・単位 秋学期2単位 
曜限 火曜日5限 
 
 
ソフトウェアの法的保護とは 
現在においては、著作権法だけではなく、特許法や不正競争防止法等様々な法律が関係しているのであり、その法的側面について検討するものである。 
 講義概要 
 ある技術者が作り出したソフトウェアは、すべてその技術者や会社が独占し得るものなのか、あるいは、人類共通の財産とされるべきものであるのか?ソフトウェアの法的保護が、どのような法制度のもとにおこなわれているか、著作権法や特許法の理論的解説を行いながら、その基本的思想の理解を目指す。  
 その上で、実際の紛争事例、裁判例、特許例等に関する解説を通じて、創作物についてどのようにして不当な侵害行為から保護すべきなのか、その解決手段を検討するとともに、未然に侵害行為を防止するための仕組みやプロセス等に関する実務的解説も行う。 
 なお、本講義は大教室で行われるものであるが、いわゆるソクラテス方式と呼ばれる講師と学生との質疑応答も随時授業の中で取り入れて、学生の理解度を確認しながら、法的思考方法(リーガル・マインド)の養成も図る予定である。 
  
講義計画 
1   はじめに(ソフトウェアの法的保護の概要) 
2   情報革命と情報法制 
3   著作権法(総論) 
4   著作権法(各論) 
5   データベース、インターフェース等の法的保護 
6   著作権に関する裁判例 
7   特許法(総論) 
8  特許法(各論)  
9   ソフトウェア特許の出願例 
10   不正競争防止法と企業秘密 
11   ソフトウェア開発委託契約  
12   技術的保護手段と予防法務  
13   全講義総括・論文指導     
 
評価方法 
 定期試験(論文)の成績と平常成績で総合評価する。 
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一言メッセージ
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 現代のコンピュータ・IT社会においては、ソフトウェアの価値が極めて重要なものとなっている。このソフトウェアの保護については、ソースの管理や複製防止等の技術的方法のみならず、契約や法律による法的保護が不可欠となる。そのために、知的財産権法たる著作権法、特許法、不正競争防止法の理解が必要となってくるが、企業財産・企業経営としての側面も含めながら、多面的な法的保護について考えてみたい。 
 本講義は、大教室での授業となるものであるが、法律学における考え方が身につくように、いわゆるソクラテス方式と呼ばれる方法により、受講生との質疑応答も授業の中で交えていきたい。
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