「3本の柱」
1 親切・丁寧
弁護士は、まず、法律家である前に、素朴な正義感と健全な倫理観を持ち、さらに社会常識をわきまえた良好な人間関係を築ける心豊かな社会人でなければならないと考えています。
依頼者(クライアント)からの相談には、是非善悪だけを論ずるような単純な問題だけではなく、実際には、複雑で混沌とした経済社会や人間関係において、様々な利害や異なる価値観の調整、解決を必要とされる問題が数多く存在します。その意味では、様々な社会経験や人間学とも言える社会人としての知恵、あるいは、全人格的な能力が試される場合が少なくありません。
法律事務所におけるリーガル・サービスにおいて、出発点として最も大切な点は、依頼者(クライアント)の相談、悩みに対して、まず、親身になって丁寧に話を聞き、その依頼者の価値観や人生観の理解や共感に努めることではないかと考えています。確かに、依頼者(クライアント)の主張と弁護士の法的主張とが食い違い、進退窮まる事態になることもあるかも知れませんが、その場合でも、正義・衡平の観点から、時間をかけて相互理解に努め、親切・丁寧をモットーとして、可能な限りの努力をしていきたいと考えています。
2 迅速性
弁護士として、まず、依頼者(クライアント)の置かれている立場を考え、依頼者(クライアント)の心情に気持ちを巡らせ、できるだけ迅速に、予測される事態に対し万全の対処をすることが必要だと考えています。
依頼者(クライアント)は、深刻な立場に置かれているわけですから、一刻も早く相談に乗ってもらって落ち着きたいというのは自然な心情であり、「(客観的には)急がない内容ではないか」と安易に考え、先延ばしにしてはならないと考えています。また、「(まあ、)大丈夫だろう」という根拠のない楽観も決して許されません。
当所事務局(弁護士秘書やパラ・リーガル)を通じて、できるだけ迅速に相談予約(アポイントメント)を入れられるような体制をとっていることはもちろんですが、依頼者や顧問先の場合、電子メールや携帯電話等の情報ツールを駆使し、できるだけ迅速コミュニケーションを図りたいと考えています。
3 専門性
法律業務(リーガル・サービス)を行う弁護士事務所においても、企業や組織、団体と同様に、明確な信条・哲学(credo)が必要であると考えていますが、当所は、基本的な一般法律サービスの提供は当然のこととして、特定専門分野における日本最高レベルのリーガル・サービスの提供を目指しております。
そして、目指すべき方向性としまして、百貨店のような数多くの品揃えを行う店舗・経営形態もありますが、当所は、特定専門分野に特化した、専門店型・オートクチュール(haute couture)型の店作りあるいはきめ細かなサービスの提供を目指していきたいと考えています。それは、これだけ社会が複雑化し、専門化・分業化した社会において、あらゆる分野の知識や経験を身につけるのは不可能に近く、GEのジャック・ウェルチ会長が言うようにナンバー1になれる特定分野に特化したエクセレント・カンパニー型が最も効率的であり、最も高度で価値あるサービスを提供しうる形態であると考えるからです。